年明け早々ですが、①勤務態度不良の従業員と②能力不足の従業員に関するご相談がありました。年末年始の休業期間中に色々と考えた末に相談することにしたそうです。
私は開業して20年以上社会保険労務士業を営んできましたので、勤務態度不良や能力不足だけでなく、セクハラ、パワハラあるいは警察に従業員が逮捕された等、問題がある従業員に関する色々なご相談に対応してきました。そして、紛争となってしまった場合はその解決にも助力しますが、その前に紛争となることを予防することに注力し、紛争化しても会社が出来る限り不利とならないよう助力又は協走してきました。
過去の色々なご相談を通じて私が感じるのは「どこまでならば会社としてやっても良いのか?」と「どのように会社は対処すればよいのか?」という2点が分からず、会社として立ち竦(スク)んでいらっしゃった場合が多いようです。ご相談の中には「"懲戒処分"は"懲戒解雇"しかない」と思い込んでいらっしゃる会社もありました。また、 最近では、「人手不足だから辞められると困る」「パワハラと指摘されたくない」他の事由から従業員に対する指導/教育を行っていなかったケースも多数ありました。
そして勤務態度不良や能力不足等のご相談は、その原因となる言動の1つ1つは些細な言動であることが多く「会社が注意/指導することなくやり過ごし(又は黙認し)」ていたケースがほとんどです。我慢できなくなり遂に何とかしようと決意(?)され、会社が身勝手あるいは感情的になり過ぎて会社側の主観に左右されていることも少なくなく、また更に、それを一機に解決されようとするケースも多いのが実情です。そして勤務態度不良や能力不足の実情を会社にお尋ねすると、抽象的な言い回しが多く、具体的な事実関係を挙げることができない場合も多数ありました。
しかし、労働契約法で「懲戒は、労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らし①客観的に合理的な理由を欠き②社会通念上相当であると認められない場合は無効とする」と定められていますから、「一機に解決を目指す」と問題社員が紛争の種となり予期せぬ禍が会社に降り注いでくることもあります。因みに、昔しから「急いてはコトを仕損じる」といいます。
また更に、特に「勤務態度不良」の場合に注意しなければならない点は、その従業員が発達障害や適応障害などの精神疾患が原因で勤務態度不良又は能力不足となっていないかということです。
その為、ご相談いただいた内容と会社の状況によりますが、昔しからイエローカード(注意書/警告書)と配置転換を活用することも多く、私は会社に問題解決までのストーリーをお伝えし、緊急性が高い場合は外科的手術をすることもありますが、ステップ by ステップと手順を踏んで会社に対応して頂くよう助言し共走しています。
なお、今回のご相談の場合は、イエローカード(注意書/警告書)を作成するお手伝いをさせて頂き、暫く様子をみさせて頂くことになりました。